世界の大都市をみればわかることです。パリのように超高層ビルやマンションを建てられない都市もありますが、そうではない都市では、都心部の超高層化こそ、その街を活性化させる重要なカギということができるでしょう。その典型はニューヨークのマンハッタン。周知のように、マンハッタンはウォール街や五番街などがあるビジネス、商業の街と考えられがちですが、実はそれだけではありません。中央にセントラルパークを配し、その周辺には多くの超高層マンションを含めたマンション群が林立しているのです。単に世界を代表するビジネス街であるだけではなく、そこのマンション、なかでも超高層マンションのベンドハウスに住むことは、政治・経済・文化の各界の著名人にとって一つのステータスになっているほどです。人が住む街であることが、その街を活気あるものにし、世界的に有名なレストランなどもできて、昼だけではなく夜も魅力ある街として、24時間活動を続けます。それが、ビジネス都市でありながら、実は世界中から観光客を引きつけてやまない一大観光都市にもなっている理由ということができます。それに対して東京や大阪、名古屋はどうでしょうか。最近でこそ都心部の人口が若干増加傾向にあるとはいえ、バブル期までは都心部はビジネスの場所であり、人が住む場所としては快適とはいえないという考え方が支配的でした。昼間人口は増えても、夜間人口はどんどん減少し、過疎化が深刻な問題になっていたのです。夜に人が住まない街が魅力ある街であるはずがありません。日本にやってくる外国人観光客の多くが、東京ではせいぜいディズニーランドに出かけるだけ、あとは日光、京都などの歴史的な街に移動するための拠点に過ぎなくなっているのも、決して理由のないことではありません。